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生成AI事例紹介PoC機械学習
産業向け「見積×図面データ活用」PoCを開始しました(製造業のお客様と共同)
掲載日: 10/5/2025
著者: 丸茂 瑞喜
製造業向け「見積×図面データ活用」PoCを開始しました
AIM株式会社は、製造業のお客様と共同で、既存の帳票・図面・証憑を横断的に活用し、見積業務の精度とスピードを高めるPoC(概念実証)を進めています。本取り組みは、お客様の現行フローやフォーマットを尊重しながら、段階的に業務負荷を下げることを目的としています。
解決したい課題(要旨)
- 事業所や部署ごとに列構成や表現が異なる帳票が存在し、横断検索や再利用が難しい
- 手書きメモ/アイソメ図/CADなど、情報が複数形式に分散している
- 見積金額の根拠(時期・担当者・出典)のトレーサビリティを確保したい
取り組みの概要
- 自然言語での横断検索 「品名」「時期」「担当者」など、現場の言葉で問い合わせると、関連情報を横断的に引き当てます。
- 帳票・図面の“揺らぎ吸収” フォーマットが統一されていなくても、意味の近い列や用語を正規化し、共通のマスターデータに統合します。
- 出典の明示(監査可能性) 回答には参照元を必ず表示し、現場確認の手戻りを防ぎます。
- 段階導入 まずは既存フォーマットのまま効果を出し、その後に横断性と自動化の範囲を広げます。
技術アプローチ(原理)
- 意味正規化:LLMと辞書ルールを併用し、列名・用語の差異を共通キーへマッピング
- 自然言語→構造化クエリ:質問文を内部DSL/SQL相当へ変換し、キーワード一致×意味検索のハイブリッドで高再現
- 図面理解の基礎:図枠/表/図面領域を切り分け、テキストと図形の関係をグラフ構造で把握
- エージェント型OCR:注文書・領収書などの多様な版面に対応し、人のその場確認UIで確定(ダブルチェック前提)
原理のねらい:“現場の言葉”→正規化→出典付き回答というパイプラインを固定化し、精度と可用性を両立します。
進め方(フェーズ設計)
- Phase 1:データの安全受領・最小限プロファイル(列意味の定義)作成
- Phase 2:横断検索の初期版/出典表示UI/簡易OCR
- Phase 3:図面のシンボル・注記対応の高度化、材料表などの業務出力に接続
- Phase 4:精度・速度・運用の総合評価と、拡張項目の合意形成
セキュリティと運用
- お客様の方針に沿い、クラウド/閉域構成/アクセス制御などの運用を選択
- 参照は最小権限・最小範囲で実施し、操作ログを保持
- 公開情報はお客様承認範囲のみ。個社が特定される固有情報は扱いません
成果の見立て(記述はあくまで一般例)
- 見積関連の検索・照合時間の短縮
- 根拠情報の提示による現場・管理部門のコミュニケーションコスト削減
- 図面・証憑の半自動抽出による入力負荷の軽減 ※具体数値はお客様の評価プロセスに沿って測定し、承認後に公開を検討します。
今後について
PoCの進捗・結果は、お客様のご承認を得た範囲で順次ご紹介します。 導入相談・デモのご依頼はお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
本記事は個社を特定可能な情報(社名・日付・内部構造・個人名・具体KPI等)を含みません。記載内容は一般化した説明であり、実装・運用はお客様との合意内容に従います。
Mizuki Marumo/丸茂 瑞喜
代表取締役
23歳。複数社インターン、<br> 建設特化のAIスタートアップのCOO~AIM株式会社代表